【報告】令和3年度薬薬連携研修会(第313回ねりやくステップアップ研修会)

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【報告】 令和3年度薬薬連携研修会(第313回 ねりやくステップアップ研修会)
(薬薬連携協議会 提供)

JPALSコード:13-2021-0195-101
日本薬剤師研修センター:1単位

日時:令和4年3月17日(木)19:00~21:00
場所:Zoom

内容:『服薬情報提供書について』
目標:相手に伝わる服薬情報提供書を書いて患者さんの薬物療法を支援しよう!!

参加者:86名(薬局薬剤師51名・病院薬剤師23名・学生11名・オブザーバー1名)

第313回ねりやくステップアップ研修会は
『薬薬連携研修会』でした。

昨年度の薬薬連携研修会では、薬局からの情報発信として、服薬情報提供書を活用する内容でしたが、
今年度は服薬情報提供書の内容を充実し、相手に伝わる服薬情報提供書を作成る内容としました。
コロナ禍においてZoomを活用したSGDを実施し、大変多くの薬剤師が参加しました。

今回の研修会では、「保険薬局と病院の服薬情報の連携」について以下の内容で実施しました。

 

  • ● 各基幹病院における服薬情報提供書への対応・薬薬連携の取り組みについて
  • ● 【説明】 病院へ送られてくる服薬情報提供書の提示、
  • 薬情報提供書の書き方・副作用へのアプローチについて
  • ● 【作業】 SGD       服薬情報提供書の作成
  • ● 【発表】
  • ● 【まとめ】 事例の解説

改正薬機法や薬剤師法、また令和二年度診療報酬改定により、
薬局から医療機関への情報提供が増えてきた中、
研修会の最初に、各基幹病院における薬局からの情報の取り扱いについて説明していただきました。
ほとんどの病院では、薬局からの情報を、病院薬剤師を経由して医師等へ情報提供され、
医師が情報を確認できるように工夫されていました。
また、病院によっては地域の薬局と定期的に勉強会や会議を通して相互理解を深めている事が分かりました。
研修会の回を重ねるごとに、各病院が地域の薬局に目を向けて、連携する仕組みを工夫しながら構築している事が大きな発見でした。

 

演習の説明では練馬区薬剤師会の會田理事から、
病院へ送られてくる外来化学療法患者の服薬情報提供書を提示し、副作用へのアプローチを行いながら
相手に伝わる服薬情報提供書の書き方について説明をし、
その後、Zoomのブレイクアウトルームを活用し、
グループ毎に討議し、より良い服薬情報提供書を作成、発表しました。

今回はSGDをZoomでしっかりと運用できるよう、予め進行役と書記役の担当者を決めていた為、各グループではスムーズに進行が行われ、活発な意見が多く出て、有用な服薬情報提供書が作成できました。

まとめとして、順天堂練馬病院の木村先生から、今回の事例の解説や外来化学療法における治療方針の
注意点、情報提供書の書き方アドバイス等を説明しました。

今回の研修会では、服薬情報提供書の内容について、
保険薬局が伝えたい内容をどの様に整理するか、また情報を受け取る病院薬剤師からはどの様に書いて
あると医師へ伝えやすいかの相互理解を深める事もできました。

 

今回の薬薬連携研修会でも、
病院薬剤師・薬局薬剤師が各々の立場でお互いがどのような視点で業務を行い、
その為にどのような連携をする事がよいのかを知る大変貴重な時間となりました。

研修会で出た貴重な意見は、今後の薬薬連携に役立てるように取り纏め、
地域住民が安心安全に薬物治療を受けるための、実践的な連携の在り方を考えていきます。

一昨年からスタートした薬薬連携研修会ですが、研修会の準備では一昨年は練馬総合病院、昨年は光が丘病院、今年は順天堂練馬病院の薬剤師の先生方にご協力いただき、一緒に試行錯誤しながら企画・準備を行えている事も薬薬連携の大きなきっかけの一つと確信しております。

 

最後になりますが、今回の研修会にご尽力いただいた、基幹病院の先生方を始め、オブザーバーでご協力いただいた病院薬剤師の先生方、また練馬区行政、多くの方々に感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

 

医療保険・地域連携委員会
主担当理事 友光成仁

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